相差の海女さんは元気で働き者だ
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相差の海女は働き者
2019年4月11日
昭和30年頃の海女の1日を紹介します。
海女さんは一家にとって、温順、勤勉な妻であって、未明に起き出ると直ぐ飯の支度、大勢の子供の世話、それから半農半漁で資けているのだから畑の見回り、それらを1人でやってのけて、そのあと、浜の仕事に出かけていました。たいてい、夕方までは海や浜辺で暮らしており、この時間だけは、仲間同士の雑談に花がさいて随分聞き辛いような饒舌をもてあそんで楽しんだりしているけれど、さて家に帰れば夕飯の支度から子供の世話、時には海女仲間の日待ちなどにも出かけて夜更けまで家を空けることもある。働き者の女になると、夕方帰ってから、畑へでかけ日暮れのなかで肥料を施してきたりもします。昼間、稀には家に立ち寄って、食事のほかに授乳や子守もしなければならぬ。そればかりではない。あらめ、わかめ、てんぐさなどの口開けの日になれば、男子は無論出かけるが、やはり女子が主となってうごいていました。『トト(夫)1人よう養わん者はカカ(妻)の値打ちない」と言われていました。
5:00~6:30・・・家事
朝食の支度、子供の世話(朝早くに目覚め、一家の主婦として家事をこなします。
6:30~8:30・・・農作業
田んぼや畑に出かける(半農半漁を生業とする家が多い相差地区では、海女の作業の前に畑や田んぼで作業をします。
9:00~11:00・・・潜水作業
海女小屋で着替えて体を温め磯場へ出かける(磯着で海に入る前には、十分体を温めます。ウエットスーツを着用するようになってからは、この必要がなくなり、すぐ海にはいれるようになりました。
11:30~12:30・・・昼休み
海女小屋で昼食、休憩(ヒトクラ終わると、海女小屋で焚火にあたりながら食事をとります。仲間と大声で話したり、昼寝をしたりしながら、ゆっくりと休憩をとります。
13:00~15:00・・・潜水作業
ゆっくり休んで元気になったところで、もうヒトクラします。
獲物を持って市場へ(1日の収穫をカゴに入れて市場などに売りに出かけます
15:00~16:30・・・休憩
海女小屋で暖をとりながら休憩(海女小屋へ戻り、暖をとりながら休憩します。海女作業の疲れをいやし、家事をする元気を取り戻します
17:00~19:00・・・家事
夕食の準備、家事(海女小屋から帰ると、また、主婦としての家事が待っています。
これが昭和しょきの海女さんの1にちです。
今、平成の時代は、そこまで働きづめではないですが、でも働き者です。
『トト(夫)1人よう養わん者は海女の値打ちない』と言われるようになりました。
海女さんで、生活できるようになったら1人前として認めてくれるようです(笑)
でも海女漁ができるのは、9:30~11:00の1回だけです。
それも、できる日と、できない日があって、年間通して、30日できたら、いいとこですかね・・・
ですので、海女漁が開かない日は、旅館や、民宿に仕事をしに行ったり、しています。
海女さんにしかできない仕事もあります。
それは、実体験をお客さんと話しながら、相差の海から地元の海女さんが採ってきた貝などを、かまどで焼いて出してくれる海女小屋相差かまどがあります。
この相差かまどの海女さんはみんな現役海女で、みんな元気でゆかいな海女さんたちです。
相差かまどに行ったら海女さんたちの元気なパワーがもらえることまちがいなしですね(笑)
食事が終わったら、海女さんたちと一緒に磯着(海女さんの服)を着て一緒に写真を撮ることもできます。
ぜひ海女小屋相差かまどに行って、海女さんとお話をして、海女文化に触れてみてはいかがでようか
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