鳥羽相差の新しいテイクアウトグルメ「ザコフライ」誕生、オウサツキッチン0032
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石神さんの参道にカフェが新オープン、オウサツキッチン0032
2019年4月27日
いよいよ10連休が始まりましたね!伊勢志摩方面へご旅行の方は、ぜひ、鳥羽の相差へも。伊勢神宮内宮からのアクセスは、前回の記事に掲載しましたのでご参考に。
さて今回、紹介したいのは、石神さん(神明神社)の参道に、4月25日にニューオープンしたカフェです。
お店の名前は、「オウサツキッチン0032」。
場所は、石神さんにいちばん近い駐車場(相差海女文化資料館前)から、神明神社の鳥居までの道の中ほど。おみやげ店「海女の家『五左屋』」の手前側です。
訪ねてみたら、白壁の明るい雰囲気。お、すでにお客さまがいますね。
こちらが服部悠子店長。地元の相差町在住です。
「石神さんに来られたことがある方は多いかもしれませんが、願いがかなったら、ぜひ"お礼参り"にも来てください。帰り道には、こちらへ立ち寄っていただけるとうれしいです」
キッチンにいるスタッフも全員女性。まだちょっと緊張ぎみのようですが、オープンのうわさを聞いた地元の人が応援に来たりもして、自然に笑顔が出てきました。
さてさて、取材を依頼されたわたくしも早速、外のテーブル席に。
お腹が空いているので、フードメニューに目がいきます。新鮮な地魚を揚げた「ザコフライ」(350円)と、「ザコフライサンド」(FULL=500円、HALF=250円)がイチ推しとか。
▲写真左がザコフライ、写真右の手前がザコフライサンドのHALFサイズ。
ザコフライは、一口サイズのお魚フライの詰め合わせ。お魚の種類は日替わりで、サワラ、イナダ、ボラ、アカウオ、マトウダイ、イカ等々。トッピングのソースは鳥羽市の木に指定されているさまとたちばなこしょうが入ったちょっとピリ辛(お子様用のソースもあります)ということです。
とにかく揚げたてをいただいてみます。
サクッと歯触り、中の白身魚はふっくら。おいしい!
衣に混ぜ込んである相差の海女さんがとった天然ワカメが、ほんのりと磯の風味を醸しています。ソースはピリッと、あとから爽やか。隠し味となっている鳥羽特産のヤマトタチバナの果皮が効いていますね。
ヤマトタチバナをもっと味わいたい方は、ドリンクメニューの「やまとたちばなビネガー」(250円)がいいですよ。
伊勢の地ビール(神都ビール550円)も飲んでいい気分。なんならこのまま散歩に行きましょうか。参道を降りればこんなビーチがあるんですよ。ほら。
ああ・・・もう仕事なんて・・・・・・はっ、だめだ、だめだ!!!
まだお店の中にすら入ってません。すぐに現実に戻ります。
はい、こちらがお店の中です。テーブルが6つ。ちょうどご家族連れがいらっしゃったので、お声がけしてパチリ(おくつろぎ中のところ、ご協力ありがとうございました)。
今度はソフトドリンクを注文します。メニューの中で気になっていたやつを。
じゃじゃじゃんっ、「ところてんサイダー」(400円)!
どんなものが出てくるのかな? と思ったら、なんて素敵な彩り! 海のようなブルーが底から泡を立て、黄色やピンクに色づけされたところてんたちが、水面にぷよぷよと浮かんでいます。
フタを取ると、ちゅるっと感が一段とアップ。これは、スマホで撮りたくなるやつです。アレにアップしたくなるやつです。これは、絶対、アレ映えします!!!
飲んでみました。うん! ところてんの控えめな味と食感に甘い炭酸が交わって、ちょうどいい。目にも舌にも楽しいドリンク。ところてんの原料の天草は、もちろん地元相差産。
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ドリンクを飲みながら、ぼんやりと通りを眺めてみました。
お参りのカップルや、仕事の休憩、家族団らん、いろんな方がここで自然に立ち止まっていきます。新しい店なのに、なんだか昔からあったかのように馴染んでいるのは、この店舗が新築ではなく、もともとあった空き家をリノベーションをしたものだからかもしれません。
そうそう、相差の常連さんの中には、石神さんにお参りした後、五左屋の休憩コーナーで休むのが楽しみという方もいらっしゃるのでは。あちらも古民家を生かしたいい雰囲気なんですよ。
五左屋の休憩コーナーも変わらずやっていますが、コーヒーの注文は、すぐとなりのオウサツキッチン0032のほうに変わりました。
ちなみにコーヒー豆は、鳥羽駅前の専門店MUSEAさんによる「相差ブレンド」。こちらもぜひ、お試しあれ(ホット・アイス各400円)。
▲写真は五左屋で飲むオウサツキッチン0032のアイスコーヒー。
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最後に、聞いていただきたいことがあります。
オウサツキッチン0032は、地元を中心にいろいろな立場の人が共同で運営しているそうです。
その中には海女や漁師、魚屋もいて、食材の調達や加工に参加しています。
たとえば、今回の記事で紹介したザコフライ。「ザコ」とは、漢字で「雑魚」と書きます。
漁では、せっかく海から獲ってきても、遠方のスーパーや料理店に出荷するのは難しいものがあります。
同じ種類の数が少なかったり、大きさが不揃いだったりする場合です。
その結果、いろんな種類の魚が、地元に残されて余ってしまう。これを、雑魚と呼びます。
そう、お察しの通り、ザコフライは地元の人々で消費していた(遠方に大量出荷できない)雑魚を、広く、手軽に、おいしく食べて消費してもらえる方法はないかと、知恵を絞って編み出した料理というわけです。
だから毎日、同じ魚は使えないんです。
むしろ、そのおかげで新鮮な魚をお値打ちに提供できていると言えるでしょう。
ザコフライの「本日の魚」は、店頭に表示していますよ。